この記事がRTされた③(2017年上半期)
2017年の上半期に紹介した新聞記事とその原著論文に関するツイートの中でRTやlikeが多かったものを紹介します 。
ちょっとだけコメントもしておきます。
10位
リツイートといいねを総合した順位での10位はこの記事でした。
「魅力的な容姿」の科学者、能力劣ると思われやすい AFP https://t.co/MrOhPOjBKB 研究内容を知りたいと感じるのは魅力的な科学者。高度な研究を行っていると感じるのは平凡な容姿の研究者。PNAS原著↓ https://t.co/r1QyLMRG0y
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年5月31日
AFPBBは過去記事を残してくれるからいいですね。新聞社の多くはしばらくしたら消しちゃうか有料アーカイブじゃないと見られなくなりますからね。
研究者の顔写真に対して魅力度を評価し、研究について知りたいかを評価し、正確で重要な研究を行う人物にみえるかを評価してもらった結果ですね。科学者の人種については差異はなかったそうです。記事のタイトルは「高度な研究を行っていると感じるのは平凡な容姿の研究者」の裏返しです。
9位
ゴキブリ:繁殖に雄いらず 雌3匹以上で単為生殖促進 - 毎日 https://t.co/QhZZINpFEZ ワモンゴキブリは雌だけで3匹以上いると単為生殖の周期が早まる。触角切除で卵鞘形成は遅延 Zool Letter原著↓ https://t.co/Qn6DKESpAT
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年4月18日
ゴキブリ繁栄の秘密を発見
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年4月18日
—メス同士一緒で単為生殖促進— (北海道大学プレスリリース)→ https://t.co/8RDOu9g4SK
ワモンゴキブリが単為生殖できることは既知のこととして、なにが促進条件なのかを探索した研究です。単為生殖だけで 3 年以上にわたってコロニーを維持(寿命は4~6ヶ月)ってすごいですね。この研究のプレスリリース、軽妙で面白いので読んでみてください。
8位
1003種の細菌ゲノム解読=医薬農業などに貢献-米研究所:時事 https://t.co/2vRF3M0CQW 実験室で培養可能な 細菌と古細菌1003種のゲノム解読 Nat Biotech原著↓ https://t.co/xPhlZzqXFD
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年6月16日
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7位
超未熟児向け人工子宮、ヒツジ胎児が正常発育 :AFP https://t.co/dqAohmoA2B 妊娠110日に人工羊水を入れたプラスチック袋にヒツジの胎児を移し、28日間成長させ正常に誕生。 Nat commun原著↓ https://t.co/ngjUc8b6bQ
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年4月26日
未熟退治を人工羊水、プラスチック袋で成熟させたという話です。未熟児の発育に寄与しそうですね。
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6位
なぜ靴ひもはいきなりほどけるのか AFP https://t.co/NRQ4ZGpkGd スロー映像から地面を踏みつける衝撃と足のスイングという2つの力が結び目を緩め、靴ひもをほどくことが判明 Proc R Soc A原著↓ https://t.co/cGsN1AoFKn
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年4月19日
5位
植物に酢酸を与えると乾燥に強くなる 理研 朝日 https://t.co/y5haWiuzQT HDA6により制御されるジャスモン酸経路を酢酸が誘導し乾燥耐性を付与。1Lに大さじ1杯の酢酸を数日与える。 Nat Plant原著↓ https://t.co/slMtxxNYif
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年6月26日
記事内の写真のインパクトが大きいです。この論文と前後して、エタノールが植物の耐塩性を高めるという論文も出ました。高塩ストレスによる活性酸素によるダメージが抑制されるんだそうです。
4位
「無駄多い」有性生殖の存続理由は病気予防 ミジンコで証明AFP https://t.co/uHojpZxkTi 有性生殖にで生まれたミジンコの方が無性生殖のものより病気にかかりにくい(Proc Biol Sci原著)→ https://t.co/w4zyY9EdO4
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年1月2日
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3位
飲酒後にラーメン食べたくなる理由判明 マウス実験:朝日 https://t.co/HKnyPHiaXO アルコールにより、飢えによって食欲が増す時に働く神経細胞Agrpが活性化 Nat commun→ https://t.co/hHtsu91EMD
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年1月14日
お酒を飲んでなくてもラーメンが食べたい人はAgrpが常時活性化しているのでは...?
2位
サイエンス誌、論文撤回 実験データ確認できず:朝日https://t.co/OuvVkMKTdE マイクロプラスチックが稚魚影響を及ぼすとした論文を撤回。オリジナルデータが確認できず。https://t.co/jdGsEm3XLr https://t.co/fDB1ICxlUk
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年5月12日
いわゆる、捏造ですね。この論文に続いてマイクロプラスチックの論文がいくつか他のグループからも出たような気がしているのですが、結果は正しいのでしょうかねえ。
1位
ハダカデバネズミ、酸欠状態でも5時間生存 https://t.co/8lVWfZD1e5 ハダカデバネズミは果糖代謝により低酸素で5時間、無酸素でも18分までなら死なず、通常酸素に戻せば活動を再開する。 Science原著↓ https://t.co/XsmJkOYCow
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2017年4月21日
Y Tambe先生が少し解説されています。
ブドウ糖の代謝は「細胞内への取り込み→解糖系(細胞質・酸素不要)→呼吸(ミトコンドリア・酸素消費)」という流れで行われるので、酸素が必要になるのは最後の工程。ただし無酸素下ではこの最終工程から、上流の流れを止めるフィードバック経路が働く。ハダカデバネズミはそれを回避するという論文 https://t.co/JXjAsmiIwh
— Y Tambe (@y_tambe) 2017年4月21日
ヒトなどの普通の動物では、特にブドウ糖だけを栄養源とする脳細胞が無酸素でダメージを受けるが、ハダカデバネズミは果糖も取り込み可能な輸送タンパク(GLUT5)と、取り込んだ果糖から解糖系の途中産物に代謝する酵素群を持つ。これがフィードバックで止まる点の下流につながる「抜け道」になる
— Y Tambe (@y_tambe) 2017年4月21日
それでは、2017年下半期もよろしくお願いします。