科学報道のダメ記事 of the year (2014)別館
科学報道のダメ記事 of the year (2014)に載せきらなかったダメ記事を紹介します。
悪玉細胞を効率よく診断…久留米大講師ら開発 : 読売新聞 http://t.co/3yZCJxLKr7 マンノース誘導体を用いたPET検査で冠動脈の不安定プラークのマクロファージを可視化(Nat med IF = 24.302)→ http://t.co/i0vjK2SIfj
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2014, 2月 6
悪玉細胞がなんのことなのかわからないのでダメ見出しです。
「ガラスの新居」にアメーバお引っ越し 筑波大が撮影 - 朝日新聞http://t.co/s88yH8sDct ポーリネラ・クロマトフォラ が細胞外に鱗片を作る様子(J Eukaryot Microbiol.IF = 2.162) http://t.co/6YlGa1bZw8
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2014, 3月 6
これもなんの記事かわかりません。
おむつかぶれ、仕組み解明 2種の白血球が作用 京大 - 朝日新聞 http://t.co/7rzJXTjFkE 好塩基球が皮膚の刺激を受けた部分に入り込み、特殊な物質を作り出して好酸球を誘導していることを突き止めた、という論文です→ http://t.co/ClguObG6AY
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2014, 4月 11
マウスの実験でヒトのオムツかぶれの仕組み解明というのは言い過ぎでは?
アルツ発症前にタンパク質異常 - 47NEWS http://t.co/ppoo7laExi 網羅的MSとシステムバイオロジーから超早期からのマーカーとなる異常リン酸化シグナルネットワークを明らかに (Hum mol genet)→ http://t.co/gHO05aiBdR
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2014, 9月 18
どういった手法で、どんなタンパク質にどんな異常(質的、量的)があるとわかったのか見出しに書くべきです。
東工大、藻類から陸上植物に至る遺伝子の進化過程を解明 - 財経新聞 http://t.co/2aFZ6syszN 車軸藻のゲノムを解読。ストレス応答、植物ホルモンに関連する遺伝子も多く存在(Nat commun)→ http://t.co/axZ8CqN7Gm
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2014, 6月 2
車軸藻のゲノムを解読したことが最大の成果なのになぜそれを見出しに入れないのか。なにをしたのかわかりません。
MRSA:青い光で退治 患部に照射 マウス実験で成功 - 毎日新聞 http://t.co/nmLFcDps2T 5-ALAを全身投与したラットに青色光を照射することでMRSAを滅菌。(PLoS One)→ http://t.co/qXvDbSqDiI
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2014, 8月 21
5-アミノレブリン酸と青色光の組み合わせによる成果なのに、青い光だけを取り上げると誤解をまねきます。
暴力的なゲームは「怒り顔」の認知を鈍らせる―東大 財経新聞 http://t.co/aLF8C9ptB6 暴力的ゲームで三ヶ月以上、怒り顔の認知が遅延するが、攻撃性は一過的にしか上昇しない (Psycology原著)→ http://t.co/7YwcBq0iIo
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2014, 9月 13
これはゲーム有害論にたった見出しではないでしょうか。論文の内容を踏まえた見出しにするなら、暴力的ゲームをしても攻撃性は増さない、くらいでいいと思うのですが。
緑色に光るカイコ、広島大が成功 新たな遺伝子技術を開発 47NEWS http://t.co/5hvsKW92kd TALEN、CRISPRを利用し5-25bpの相同性で遺伝子を挿入。PITCh法。 (Nat commun原著OA)→ http://t.co/NCRGndf8yt
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2014, 11月 24
PITCh法を開発したことが成果なのに、いまさらGFP発現カイコがなぜ記事になるのかと思ってしまいます。
東大、体内時計のリセット薬剤を特定:日刊工業新聞 http://t.co/YCgZbjVGFd CaMKIIαが視交叉上核の左右核を同調させる役割を担い、体内時計の薬剤開発の分子標的となりうる(Gene Dev)→ http://t.co/U2IyGnhRfK
— 俺のソース (論文紹介) (@OrenoSource) 2014, 5月 16
CaMKIIαが体内時計の脳内での同調を司る重要な分子であることを発見したことが大きな成果なのに、その阻害剤のことに重点を置きすぎている見出しです。