老化遅らせる遺伝子の仕組み解明-ワシントン大 今井真一郎准教授
脳の視床下部とよばれる部分でだけサーチュインの働きを強めたマウスを遺伝子操作で作った。このマウスは人の70歳にあたる18カ月になっても、行動量の減少、体温や酸素消費量の低下、筋肉組織の乱れなど老化に伴う現象がみられなかった。
平均寿命も普通のマウスに比べ、メスで131日(16%)、オスで77日(9%)延びた。視床下部で遺伝子が働くと特定の神経を通じて筋肉に信号が届き、筋肉が若く保たれることで老化が妨げられるという。今井さんは「長い論争に決着をつけることができたと思う」と話している。
この新聞記事のもととなった論文はこちらです。
掲載誌のCell Metabolism誌はトップジャーナルであるCell誌の姉妹誌で、metabolism と homeostasis関連の論文を掲載します。
雑誌の評価となるインパクトファクターは14.619です。(本家のCell誌は31.957)。
第一著者の佐藤さん、責任著者の今井真一郎准教授の所属するワシントン大の解説はこちら。
NHKサイエンスZERO 長寿遺伝子が寿命を延ばす (NHKサイエンスZERO)
- 作者: NHK「サイエンスZERO」取材班,今井眞一郎
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2011/10/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 1回
- この商品を含むブログを見る
トップサイエンティストの英語を聴く!―サーチュインに魅せられた研究者たち (実験医学別冊)
- 作者: 今井眞一郎,佐藤千尋
- 出版社/メーカー: 羊土社
- 発売日: 2011/12/16
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
実験医学 10年12月号 28ー19―バイオサイエンスと医学の最先端総合誌 特集:代謝と老化・寿命を結ぶサーチュイン研究の最前線
- 出版社/メーカー: 羊土社
- 発売日: 2010/11/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る